ドックベストセメント(Doc’s best cement)とは、アメリカで開発された治療法で「ドックベストセメント」というお薬をむし歯の部分に詰めて治す方法です。これまでのむし歯治療とは異なり、ほとんど歯を削らずにすむため麻酔を使用する必要もありません。
ドックベストセメントは、お薬といっても抗生物質のようなものとはまったく違うもので、銅やリン酸、亜鉛などの天然ミネラルを主成分としたものです。 人間の血液中にも含まれる銅イオンがもつ抗菌力とミネラル成分の力でむし歯菌を死滅させ、健康な歯のような硬い歯質にもどすのです。 1990年代にアメリカで開発され、現在ではその有効性・安全性・継続性が実証されています。副作用の心配がなく、削らずに治すので痛みも少なくお子さんにも安心しておすすめできる治療法です。
通常は虫歯の部分をすべて取るため虫歯部分より少し大きく歯を削ります。ドックスベストセメントでは、虫歯の部分をほとんど削り取りません。 また、歯をほとんど削らないので、神経に影響する事が少なく、治療後に歯がしみにくいというメリットがあります。
変色した部分を必要以上に削ることなくドックベストセメントでふたをします。
永続的な薬効があるので、象牙細管内に潜んだむし歯菌も浸透殺菌します。ドックベストセメントを詰める際にどうしても残ってしまう隙間などは、歯の自己回復力でもとに戻ります。
神経に達していない中程度のむし歯でも、むし歯菌を削らずに
治せるので大切な歯を削る量が最小限ですむ
お子さんの若い永久歯のむし歯に最適な治療法
治療回数が少ない(通常2~3回)
軽い治療になるため一般的に歯の寿命が延びる
天然成分であるため、お薬にアレルギーがある方でも
安心して使用できる
ドックベストセメントを詰めた部分は永続的な殺菌効果が
期待できる
保険適用ではなく自費治療となる
むし歯になっている部位やむし歯の大きさ・状態によっては適用
できない場合がある
経過観察が欠かせない